ゲーミングノートPCを買って後悔したこと
始めてゲーミングPCを選択される方はゲーミングノートPCを購入の考える方が多い印象を持っています。私も最初のゲーミングPCはノートタイプを選択しました。理由は購入を考えている皆さんと同じように場所を取らない、設置が簡単、お手軽と感じたなどの理由からでした。ゲーミングノートPCを使ってみて使いにくい点や後悔した点をご紹介します。
ゲーミングノートPCの構造上の問題
一番使いにくいと感じたのは本体とキーボードが一体化されているところです。ノートタイプなので当たり前で、一体化されているからこそコンパクトで設置が簡単なのですが、ゲームを楽しむという観点からは全く良い点には感じられません。ゲーミングノートPCはゲームプレイ中に騒音が凄いという声をよく目や耳にしますが、それ以上に本体から排熱された温風が不快です。排熱されているのでたしかにPCの温度は下がるかもしれませんが、キーボード周りの温度は多少高くなり、キーボードの下に熱源があるため、キーボードに触れている手はキーボードの周りを漂う熱とキーボードの下からくる熱に挟まれます。またキーボードの下にはファンのなどの回転物もあり、これらが動作するときの振動がキーボードに伝わりこれもまた不快です。
モニターが小さい
ゲーミングノートPCのモニターは大きくて17インチくらいです。解像度フルHDでも結構きつい大きさです。WQHDでは文字の大きさでゲームプレイに支障が出るかもしれないくらいの大きさです。FPSや格闘ゲームなら十分に楽しめる大きさですが、RPGやストラテジー、街つくりシミュレーションなどは快適にゲームを楽しむことが難しいと感じます。
持ち運びはできない
ゲーミングノートPCなら持ち運んでソファーに座りながらとかベッドに横になりながらゲームをプレイできると思っていましたが、それはかなり億劫です。持ち運び用に作られているノートパソコンではないため、バッテリーは大きくてとても重量があります。バッテリーを外せば軽くなりますが、それでは持ち運んでの使用ができないため、据え置き機としてしか機能させられません。またコントローラーを使えば別ですが、マウスとキーボードでゲームをプレイする場合本体とは別にマウスを操作するスペースの確保が必要です。持ち運んでゲームをプレイしたいと考えているならNintendo SwitchやSteam Deckの方が用途に一致すると思います。
ゲーミングノートPCも結構場所を取る
現在はデスクトップタイプのゲーミングPCを使用していますが、デスクトップの本体とゲーミングノートPCの本体が同じくらいの大きさです。ゲーミングノートPCも使用していない時は結構邪魔になります。ゲーミングノートPCが置けるならデスクトップの本体も置けるはずです。もちろんデスクトップの場合モニター分の設置スペースが別途必要となりますが、ゲーミングノートPCと比べると数十センチくらいの違いがありません。設置場所の関係でゲーミングノートPCとデスクトップを迷われているならデスクトップを購入して、部屋に無理やりにでも設置場所を作ることをおすすめします。
ゲームのシステム要件が分かりにくい
PCゲームはプレイされる人にPC環境が様々なためゲームごとに推奨されるPCスペックが記載されています。CPUやGPUが型番で指定されていますが、基本的にデスクトップのみの記載です。デスクトップとノートパソコンでは型番が異なっていたり、同じような型番でも性能に違いがあり、推奨スペックを満たしているか判断が難しくなります。ただハイエンドのゲーミングノートPCを用意されれば、このことはそれほど問題にならないかもしれません。
ゲーミングノートPCの不満を改善
使いにくい点を改善するために外付けのキーボードを購入しました。ゲーミングノートPC本体からキーボードを離すことで、熱風も振動も気にならなくなり快適にゲームを楽しむことができるようになりました。ゲーミングノート本体と距離が離れるとディスプレイの大きさが気になりだしました。これも外付けのディスプレイを設置することでゲームを快適に楽しめるようになりました。ここまでくるとコンパクトで設置が簡単な理由で選択したゲーミングノートPCは意味がなくなります。デスクトップよりも割高なゲーミングノートを選択したのに、結局使用方法はデスクトップと同じようになってしまっていました。最初からデスクトップを選択していたらと後悔し、今ではデスクトップのゲーミングPCを使ってゲームを楽しんでいます。
ゲーミングノートPCは寿命が短い
使いにくい点もあったゲーミングノートでしたが、外付けで色々取り付けているうちに結構快適な環境を整えることができていました。それでも手放した理由は故障です。ゲーミングノートPCはこの時に購入から7年くらい経過していて、壊れたパーツはCPUファンです。パーツ交換の修理をしようと販売店に相談したところ、すでに交換パーツを生産が終了していて在庫がないとのことでした。ゲーミングノートPCは狭いスペースを有効利用するために機種ごとで専用のパーツが用意されるみたいです。デスクトップであれば汎用的なパーツを使うことで、最悪中古のパーツでも代用できる所専用のパーツを使用しているゲーミングノートPCではそれを行うことができません。トラブルもなく7年も使えたので、贅沢は言えませんが、デスクトップなら修理してもう少し長く使用できたかもとゲーミングノートPCを最初に選択したことに後悔しました。
結論としてはゲーミングノートPCよりデスクトップPCがおすすめ
現在の環境はゲーミングノートPCを購入してから2台目のゲーミングPCになりますが、ミドルタワーのデスクトップタイプを使用しています。モニターは32インチなのでゲーミングノートPCの頃から比べると2倍くらい大きな画面でゲームをプレイしていることになります。モニターもゲーミングPC本体も最初は大きいと感じますが、慣れてしまえばそれほど気にならなくなるものです。PCゲームを快適に楽しむならデスクトップタイプのゲーミングPCを絶対おすすめします。
ゲーミングノートPCで妥協するならNintendo Switchが良いかも
ゲーミングノートPCでファンがうるさいとか発熱が気持ち悪いなどと感じながらゲームをプレイするよりもNintendo Switchの方が快適にゲームを楽しむことができると思います。PCで人気になったインディーゲームのほとんどはNintendo Switchに移植されています。PC版では日本語対応がなかったゲームもNintendo Switchに移植されるタイミングで日本語対応になったりしているので、どんどんNintendo Switchに移植されると良いなと思っています。それでもNintendo Switchは性能面ではゲーミングPCには敵わないためグラフィックの精度が落ちていたり、ゲーム機能に制限があったりしてPC版と100%同じゲーム体験ができるとは言えません。AAAタイトルをそれほど多く遊ばないならゲーミングノートPCでグラフィックなどを妥協するよりもNintendo Switchで妥協した方がコスパが高いと感じます。
ポータブルゲーミングPCという選択肢
ASUSやValveなど複数のメーカーがポータブルゲーミングPCの開発を行っています。ゲーミングノートPCよりも性能面で劣りますが、Nintendo Switchよりは高機能が期待できます。特にValveはSteamを運営している会社でSteamのストアページ上でValveが開発しているSteam Deckへの対応状況を確認することができます。Steam Deckも画面が小さかったり、Steam Deckへ対応していないゲームは満足に稼働しないことがあります。対応しているゲームでも最高画質でバッテリーの消耗が激しかったりフレームレートが安定しないなどの問題があります。PCゲームを楽しむだけならポータブルゲーミングPCを選択に入れても良いのではと思います。
クラウドサービスでPCゲームを楽しむ
NVIDIAではGeForce NOWの名称でクラウド上のゲームが楽しめるサービスが展開されています。またMicrosoftでもXbox Cloud Gaming (Beta)の名称で同様のサービスを利用することができます。これらのサービスが良い点はゲームをプレイする端末の制限が少ないところです。スマホやタブレットを使ってのPCゲーム体験も行うことができます。手元にゲーミングノートPCではないノートPCがあるならこれらのサービスでどれくらいゲームを楽しむことができるか試してみるのも良いかと思います。